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【書籍紹介】『茶の本』『壊れる日本人』【10月18日に買った本の紹介①】

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ブックオフで買い込んだ本の紹介。

古書好きなんだけどブックオフで買い込むのはほぼほぼ初めて。
今まで個人の古書店や神保町、ネットを使うことがほとんどだった。

楽しくなっちゃって隈なくいい本探してたら15冊も買っちゃってたので何回かに分けて紹介します。
筆が乗って紹介も一冊一冊長くなったので…。笑

ベースとしては、何に興味を持って買ったのか、みたいなのを記録する自分用の備忘録です。
芸術に携わる者として、自分が興味のある分野をオープンにしておくのは大切なことだとも思うので、あくまで自分用だけども他人に公開することもだいぶ意識しております。

 

・『英文収録 茶の本
岡倉天心(著)桶谷秀昭(訳) 講談社学術文庫

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新本を扱ってる書店で岩波文庫や芸術系ジャンルの棚を見てるときに度々目に入ってた『茶の本』。興味はあったけど今はまだ読む時期ではないと思って見送ってたのだが、たまたまこ講談社学術文庫版を見つけたので購入。

原文は英語だというのはこの本を手にとって初めて知った。
明治期に日本の文化・精神が著された書物は新渡戸稲造の『武士道』などと並んで貴重で有益なものだと思われるので、そう遠くないうちに手をつけたい。

特に気になるのは3,5,7章、次いで1,2,4,6章で、一応全章興味ある。
意外と全部でも100ページないから気軽に読破できるかも。薄い本をそうやって甘くみて、内容がハードで痛い目見る経験を何度もしてきたけど!

明治期の文化人は、江戸から明治・ないし日本文化から西洋文化中心に移り変わる重要な過渡期を経験しているため、現代人に比べると日本文化と西洋文化の違いについて鋭い目を持っている人が多かった。

「ダンス」という、元々は海外で発祥した文化を芸術表現の手段とし、それを日本人にしかできない形で解釈しようとしている私にとって、西と東の差異について解像度を高くする勉強からは逃げられない。
とても興味深い本。茶の本だけでなく、岡倉天心のこともよく勉強しておかなくちゃならない。

 

・『壊れる日本人』柳田邦男 新潮文庫

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柳田邦男氏の名前目当てで手に取った本。
「原始時代のヒト」を尊重した踊りをしたいと思っている私にとって、便利な電子機器との関わり方はよく考えるべきトピックだと思っていて、その考察の助けになってくれそうだと思い購入した。

柳田邦男氏はNHK記者出身のノンフィクション作家で、災害・事故・公害や、教育・メディアなどの様々な社会問題についての評論を書いている方。
名前は知っていたけど著作は全然触れたことがなかったので、読み進めるのをとても楽しみにしている。

この本の発行は2005年で、25歳の私にとっては中高生の時期に当たる。
本文にはIT文化が若者に与えうる影響について書かれた章が多くあって、発行当時にちょうど携帯を与えられる年代であった自分にとっては、自身の過去や同世代の価値観を考察するのにいい教材になるだろうと期待している。

社会生活を送る上でIT機器を使わずに過ごすのはもはや相当難易度の高い状況だけども、「インターネット等が自分にどういう影響を及ぼしうるのか」を考えながら生活するのはとても大事なことだと思う。

機器を使うのか、機器(ひいてはそれを管理している層)に使われるのか。
いつまでも精神的に自立した人間でありたい。