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【書籍紹介】『ユダヤ五〇〇〇年の知恵』『無限の網』【10月18日に買った本の紹介③】

・『ユダヤ五〇〇〇年の知恵』ラビ・M・トケイヤー著、加瀬英明訳 講談社+α文庫

(目次割愛)

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ユダヤ人は、その人口の少なさとは裏腹に優れた人物が多いというのは色々な本で書かれていることで、そのユダヤ人の知性の原点となっているのが『タルムード』という古典書だと言われている。
この本はその『タルムード』を日本語訳した本。

特に最近、仕事のためにビジネスや金融に関する本に触れる機会が増えたので 『タルムード』への言及もよく見るようになっててだいぶ気になっていたので買ってみた。

110円になるくらいだから結構古い訳なんだと思ったんだけど、意外と平成の本だったから十分読みやすかったし、史料として原典の1ページが記載されているのが気が利いていて割とお気に入り。

こういう本は頭から読み通すのではなく、長い時間使って興味のあるところを拾い読みしていくのがいいものだから、大切にしようと思う。

 

 

・『無限の網』草間彌生 新潮文庫

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草間彌生の自伝エッセイ。
作品について詳しくはなくとも、芸術家の価値観や経歴(実績だけではなく、むしろ大切なのは生い立ち)は知っておくに越したことはない。

故郷が同じという点で親近感があり、まだ全然勉強できてはいないのだけど…大学時代から好きで尊敬している芸術家。

集英社新書の『水玉の履歴書』はよく読んだ。帯の「時よ待ってくれ 私はもっとよい仕事がしたいのだ」というフレーズには痺れて、今でも時たま思い出すくらい印象に残ってる。

数世代前の前時代的な価値観の中、女性であること・日本人であることを理由に降りかかる圧力と闘いながら作品を作り続け、今でも彼女が社会に対して感じている問題意識を作品を通じて問い続けている、そんなイメージがある。

『水玉の履歴書』を初めて読んだ当時、私は芸術には「映え」とか「アート思考」のようなミーハーなイメージしか持っていない普通の法学部生だったのだけど、これを読んで、若年から芸術だけを生業としていく生き様や作家が作品ひとつひとつに込める熱量の凄まじさに、芸術に対する認識をひっくり返されたのはよく覚えてる。

この本も大事に読みたい。